NGSデータ解析まとめ

サカナ研究者の手探りNGS解析(おもに進化生物学)

BAM fileにRead Groupを付ける(GATKへの対応)

以下は個人的なメモ(覚え書き)になります。

GATKでは、BAM fileにRead Group (@RG)が付いてないとエラーが出て解析ができないようです。でもRead Groupって何、どうやって付けるの? 何を書けばいいの? という点で疑問だったので、ちょっと勉強してみました。

まず、以下のページの日本語での解説によると、

http://blog.amelieff.jp/?eid=226752

BAM fileのheaderへのRead groupの入れ方としては、BWAの-R optionを使用するようです。またPicardを使って入れることもできます。実際には、両方やってみました。

## BWAの-R optionを使用する場合
# 変数の定義
ref=/PATH/to/human_g1k_v37_decoy.fasta
reads1=/PATH/to/QC.1.trimmed.fastq    # faQCs.plを使用した場合
reads2=/PATH/to/QC.2.trimmed.fastq
sample=C8W82ANXX_PG1144_02A16_H1_L003

#bwa //
bwa mem -t 12 -M \
-R "@RG\tID:FLOWCELLID\tSM:${sample}\tPL:illumina\tLB:${sample}_library_1" \
${ref} ${reads1} ${reads2} | samtools view -bS - > ${sample}.bam

ここで”C8W82ANXX_PG1144_02A16_H1_L003"というのは今回の自分のsample file (FASTQ)の名前で、特に何でもいいようです。とりあえずsample fileの名前にしています。

# picard AddOrReplaceReadGroupsを使用する場合

sample=C8W82ANXX_PG1144_02A16_H1_L003

java -jar picard.jar AddOrReplaceReadGroups \
    INPUT=${sample}.sort.bam \
    OUTPUT=${sample}.sort.addRG.bam \
    RGID=FLOWCELLID \
    RGLB= ${sample}_library1 \
    RGPU=H0164ALXX140820.2 \
    RGPL=illumina \
    RGSM=${sample}
# 181219追記:エラーが出るときは、以下のオプションをつける
    VALIDATION_STRINGENCY=LENIENT \
# 181219追記:BAM indexも作成
     CREATE_INDEX=true

Read group (@RG)をこのように付けることで、GATKはエラーを返さずに動くようになりました。

では、Read groupの各項目は何を意味しているのでしょうか?

Read groupの各項目の説明は、SAM/BAM fileについて説明したPDFsamtoolsのHPから)に書かれています。以下、GATKを使うときに入力が求められる5項目についての説明です。

項目 説明
ID SAM/BAM fileの識別名(identifier, ID)。各@RG行は、固有のIDを付けなければならない。
LB ライブラリ(何だろう? ライブラリの通し番号? 上記のblogの例では"sample"と、別の本の例では"library1"など)
PU Plathome unit(Illuminaの場合はflowcell-barcode-lane, Soildの場合はslide)
PL 配列を読むときに使用したプラットフォーム。有効(valid)な値はCAPILLARY, LS454, ILLUMINA, SOLID, HELICOS, IONTORRENT, ONT, PACBIOとのこと
SM サンプルの名前

項目PL以外は、特にこの値でなければいけない、ということもなさそうなので、適当に入れれば良い?